O regresso de Rui Costa

『Rui Costaがベンフィカに復帰する』
 そんな話を今まで何度も聞いた。フィオにいる時も、ミランに移ってからも、毎年のように。彼自身、いつかベンフィカに戻りたいとコメントしていたから、その話を聞くたびに「またつぶれるんだろうな」と思いつつ、期待していた。
 ところがここしばらく、彼の口からその言葉を聞くことがなかった。いつの間にか「ふさわしい年齢になったら会長になりたい」というものに変わっていた。ユーロでの敗退は彼の責任で、それを見たベンフィキスタが批判的になってきているから、という話を耳にした。でも、私はそうは思わなかった。ただ、ミランでのプレーに集中するためにとった行動だと。
 私がポルトガルサッカーに興味を持ったのは、フィオでのRuiのプレーに惚れ込んだから。そして今、こうやってベンフィキスタでいるのも、彼が所属したクラブであり、彼を愛する人がたくさんいるから。大好きな選手が大好きなクラブのユニを纏ってプレーをするのを見る。それは私がベンフィキスタになってからずっと夢見たことだった。
 その夢がとうとう実現する。ポルトガル時間の夜8時半から、ルスで記者会見が行われる。契約期間は1年で、1年延長のオプションつきだという。ベンフィカに戻るということは、彼のキャリアもそろそろ終わりということを示唆しているのだろうと思う。それでも、私は彼の復帰を素直に喜んでいる。ベンフィカの最後の黄金期を経験している彼に、大きな期待を抱いている。RuiとNunoのコンビが復活することにも。
 彼のコメントは明日ゆっくり載せることにして、今日は彼のお父さん、Vitor Costa氏のコメントを。
「父親として、そしてなによりベンフィキスタとして、非常に大きな喜びを感じている。彼にとっても、彼の家族にとっても、12年ぶりにポルトガルに戻ってきたという非常に重要な契機でもある。
Ruiは救世主ではない。クラブに貢献する選手の1人だ。彼はキャプテンマークだとか背番号だとか、そういうものに拘ってベンフィカに来るのではない。ただ、ベンフィカのユニフォームに袖を通すことが彼の喜びなのだ。」